住宅を新築するとき、リフォームするとき、必ずと言っていいほど「フローリングの色」には悩むと思います。
配色について、考察してみました。
僕は今までダーク系からナチュラル系、さらに真っ白の床など、いろいろなタイプの部屋で暮らしてましたので、それぞれの長所・短所はだいたい把握しているつもりです。
ですので、今回はそのフローリングの色と、建具(室内ドア、幅木、回り縁など)の組み合わせなどとも絡めて、少し書いてみたいと思います。
□□□
フローリングの色によるメリット、デメリット
昔はフローリングと言えば、あまり明るい色の物は少なかったと思います。化粧合板を使用した物があまりなかった頃は、白っぽいフローリングが作れなかったというのもあります。
ですので、無垢のフローリングが主流になりますが、この場合は使っていくうちに日焼けして色が濃くなります。
ただ、色が濃くなるとホコリなどがどうしても目立ちやすくなりますし、部屋が少し狭く見えます。
それもあって、化粧合板のフローリングが出てきてからは、だんだんと明るい色が増えてきました。
今、新築で一番多く使われているのはナチュラル系の色だと思います。
明るい色は、部屋が広く、明るく見えます。
ただ、白に近い色まで行くと、今度は髪の毛などのゴミが目立つようになります。
それに、白い色のフローリングは、使っていくうちに付いた傷が黒く目立ちます。線キズなどは、綺麗に拭いたら目立ちませんが、すぐにそこに汚れ等が付いて黒くなってしまいます。
昔の濃い色のフローリングだと、キズは付いていますがあまり目立ちませんね。
ナチュラル系の色は、ホコリ、髪の毛、汚れ、どれも見えないわけではないけれど、目立つこともない、中間の濃さと言うことになりますね。
簡単にメリット・デメリットを表にまとめてみました。
メリット | デメリット | |
ダーク系 | ・髪の毛が目立たない ・キズが目立たない ・落ち着いて見える |
・ホコリが目立つ ・部屋が狭く見える |
ナチュラル系 | ・自然な明るさ | ・地味かも。 ・化粧合板の場合は、合板というのがよく分かる |
ホワイト系 | ・部屋が広く見える ・ホコリが目立たない ・部屋が明るくなる |
・髪の毛が目立つ ・キズが目立つ |
まぁ、普通に考えればこのくらいは出てきますね(^^ゞ
うちは白い床の部屋、黒い床の部屋の両方がありますが、掃除が大変なのは「白い床」の部屋です。黒い床は掃除機掛けるだけで気にならなくなりますが、白い床はきっちり水拭きしないと汚れが目立ちます。
一番オススメなのは、ダークだけれど模様が多めに入っているタイプのフローリングです。
このような色ですね。
もちろん、好みは有ると思いますが、ダーク系のメリットがありながら、ホコリ等は目立ちません。
□□□
フローリングと建具の配色を考える
で、間取りを考えたあと、実際にフローリングを決めていくわけですが、ここで何パターンか分かれます。
1.全ての部屋のフローリングを統一する
2.同じ階ではフローリングを統一し、階が変わるとき変える
3.部屋毎にバラバラなフローリングにする
1の場合は、楽ですね。
一般的には、フローリングの色に近い色を建具に使用します。(「白い床に黒い建具」、「黒い床に白い建具」というモノトーン系の場合は別です)
すべての部屋で統一されていれば、建具は簡単に選べます。
やっかいなのは、2と3のパターン。
2の場合は、階段をどうするか、というのが悩みます。とは言っても、1階か2階かの、どちらかの色を使うことになるのですが。
3の場合は、フローリングの色が違う部屋の間の建具(ドア周りなど)の色が困ります。どちらかの部屋に建具の色を合わせると、どうしてももう片方の部屋から見た時に変になります。
それに、建具だけならともかく、幅木や回り縁は、普通は建具の色に合わせます。
つまり、
・部屋Aはナチュラル系のフローリング
・部屋Bはダーク系のフローリング
としたい時、建具をナチュラルにすると、両方の部屋の幅木・回り縁も、ナチュラルに揃えることになります。(ムリヤリ変えてもいいですが、ドアの枠と幅木は繋がっていますので、ちょっと変な気がします)
そのあたりも考えて、フローリングの色を選ばれると良いと思います。
写真は、白い代理石調のフローリングですが、建具はナチュラル系です。
部屋単体では、ダーク系の建具にしたかったのですが、隣の部屋がナチュラル系なのでそちらに統一しました。
コレを変だと思う方は、同じ階のフローリングの色は全て揃えたほうがいいでしょう。